J-DS よもやま話


J-DSの日々の仕事の中で出てきた、ちょっとした話をご紹介していきたいと思います。

#2:そろそろ更新

 関東地区で地デジが放送開始されたのは、2003年の12月から。「ごあいさつ」にも
 書きましたが、あちこちの中継局の設備もそろそろ古び始めてきています。取り返し
 がつかなくなる様なダメージを受ける前に機械を一新する、いわゆる「設備更新」と
 いう作業がこれからどんどん始まっていくのですが、先日のある秋の長雨の日に我々
 J-DSの従業員と在京某局の技術職員の方々総勢8名で、来年度更新が予定されている
 某埼玉県にある局舎の下見に行って参りました。
 
                                街中を歩いていても携帯
                          電話のアンテナなんかが
                          かなり高いビルの上など
                          に設置されているのを見る
                          こともあると思いますが、
                          テレビの電波もこんな高い
                          場所から発射しています。
                          なので「ナントカ山」とか
                         「ナントカ峰」「ナントカ沢」
                          という様な地名のところが
                          多い様な気もします。
                                  

 なんとか雨はあがった
 ものの雲がまだぶ厚く
 垂れ込めるなか、この
 公園の奥の方に建って
 いる中継局に向かって
 歩いていきます。
 写真で見ると沈滞した
 ムードにも見えますが、
 実際は結構楽しく談笑
 しながら歩いています。


                        なるほど、実際に工事する時は
                        こんなところに注意した方が良い
                        ね、とか、装置の新旧・切替は
                        こんな段取りが良いんじゃないか
                          とか、そういえば来る途中に宿が
                        あったけど、あそこに泊まれれば
                        工事期間中はラクだね、とか何だ
                        かんだと三時間ぐらい下見と打ち
                        合わせをしてからタクシーを呼ん
                        で最寄駅まで戻りました。
                        しかし、こんな季節のこんな天気
                        で公園には誰もいませんでした。

 行きも帰りも駅前のタクシー会社さんに予約していたわけですが、さすがにこんな
 閑散期だけに、どうしても気になったらしく行きの車に乗り込む前に女性の従業員
 の方から、


 「あのう・・・失礼なんだけど、この時期にあの公園に男8人さんで登って、しかも
  3時間行きっぱなし、っていうのは何するのかちょっと聞いてもいいですか?」

 と尋ねられましたので丁寧にお答えしておきました。確かに知らない方にとって
 はちょっと不気味に見えるのかも知れません。
 

#1:小さな侵入者

 中継局は意外なほどの山奥や野っ原などにも設置されているため、周囲の外気温の
 寒暖差は激しく、特にこんな暑い夏場ですと、空調が万全に動作していないと放送
 機器が正常に動作しなくなり、安定した放送お届けすることは出来ません。
 そのため空調機がいざ止まっても何とか放送を続けられる様、予備の空調機なども
 設置されていたりしますが、それでも毎夏何回か「空調機異常」を知らせるアラーム
 が上がってきます。現場に行って調べると、空調機回路の基板の上をヤモリが歩いた
 ことで回路がショートしていてお亡くなりになったヤモリを取り除いたら復帰した、
 なんていうこともしばしばあります。  
  右の写真はそんな基板の一例
  で、お食事中の方もいらっし
  ゃるかも知れませんので、一応
  モザイク処理を施してあります。
  まあ、ヤモリも可哀想ですが
  我々もこれで時間を取られたく
  ないので、基板面に絶縁樹脂を
   塗る等の対策をしていますが、
  端子むき出しの部分に触れられて
   しまったりで100%予防するのは
  難しいのが現状です。
  

 

 中継局とは直接関係ありませんが、ある局の技術の方のご自宅のインターホンが
 ある日突然鳴らなくなって、どうしたのかな、と思って玄関についているインター
 ホン子機をドライバーで開けてみたら、何と中からチョロチョロ、と小さなヤモリ
 が出てきたそうです。このインターホン、単3電池二本で動いていたそうで、3V
 ぐらいだとヤモリにとっても害ではない、というよりもむしろ気持ち良かったり
 するのかも知れませんね。